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執筆者の写真hibiki takahashi

20歳、総勢43組のサーキットイベント「さよなら10代」代表しんたØが抱く"98年"への想い


インタビュー・テキスト・編集:高橋響

撮影:藤田すみれ

 

3月5日(水)下北沢のライブハウス5会場で「-バンドマン成人式-さよなら10代」というサーキットイベントが開催される。1998年生まれのメンバーがいるバンドのみ、総勢43組のアーティストが集められた。

そんな一風変わったサーキットイベントの代表であり愛screamのフロントマンでもあるしんたØがインタビューで「-バンドマン成人式-さよなら10代」への思いを語ってくれた。音楽に対してどこまでも真摯に向き合う20歳のイベンターが想い描く未来のシーンには何が待っているのだろうか。


 
「98年」というテーマの中で中途半端なことはしたくなかった 。

-どうして「さよなら10代」を開催しようと思ったのですか?


しんたØ:去年の6月くらいから、界隈関係なく同世代を集めたイベントをやりたいなと思って動き出してたんですけど、「'98フェス」ってイベントが先に行われていて...


-渋谷CRAWLでありましたね。


しんたØ:そうそう。解禁されたバンドを見てみたら意外と界隈が近い気がして、それなら差別化できるかなと思って、年が明けたら成人式もあるし3月はタイミング的にも丁度良いかなってことで界隈の壁を取っ払ったイベントを開催しようと思いました。


-最初からサーキットイベントとして開催しようと思っていたんですか?


しんたØ:最初サーキットって予定はそんなになくて、呼べた数が多かったらサーキットにしようかなくらいに考えていました。


-出演できる条件が限定的なのに5会場43組も集められたのは本当にすごいと思います。


しんたØ:「’98フェス」が開かれた時、愛screamもだけど仲の良いバンド達も「呼ばれたかったな...」みたいなことを言っていて、それは知名度とか色々あると思うけど界隈の壁を感じてしまって。どうせだったら全98年のバンド呼びたいから僕が知っている限りのバンドに声をかけました。それで告知をした後に「呼ばれたかったな...」って前の僕たちみたいな気持ちになっているバンドもいると思って、募集をかけたら結構集まりましたね。後は知り合いが知り合いを推薦してくれたり。


-98年のバンドほとんど出るんじゃないですか?


しんたØ:でも何組か最終解禁後に連絡をくれたバンドとかもいて、会場を増やそうと思ったんですけど間に合わなくて...前の僕らと同じ気持ちのバンドを生み出したくないと思っていたのですごく悔しいです。


-忙しそうですもんね。オススメの出演バンドはいますか?


しんたØ:全部です(即答)


-会場はどうやってふりわけましたか?


しんたØ:音源を聴いたり動画を見たり、予定が合えばライブを見に行ったりして振り分けました。”下北沢Laguna”は弾き語りを精力的にやっているアーティスト、”下北沢WAVER”には空間系やヘビーなサウンド、あと良い意味で変態チックなサウンドのバンドを集めました。”monarecords”はお洒落、自然と体が揺れるイメージのバンドですね。”下北沢DaisyBar”と”下北沢MOSAiC”はギターロック、拳を突き上げたくなるようなバンドを中心に集めました。


-「さよなら10代」を通じて今後のシーンはどうなっていって欲しいですか?


しんたØ:1番本質的な所は界隈の壁をなくすことですね。同世代でかっこいいバンドが沢山いるんだから対バンできないのはもったいないと。あとはライブハウスにもっと親しみを持って欲しい。ゲーセンとかタピオカ飲みに行くノリで来て欲しいんですよね(笑)。僕自身もライブハウスで働いているので。


-餅つきのイベントとか奇抜なイベントをよく主催していますよね。


しんたØ:僕はライブハウスをディズニーランドみたいな場所にしたいんですよね。普段ライブハウス来ないような人でも、今日たまたま暇だったから寄ってみたくらいになればなと。今後もそういった一般の人も参加しやすいようなイベントを作っていきたいです。

 
2月22日発売、愛scream 2nd single『いいやつどまり/月と向日葵』

-愛screamの新譜のお話も伺ってよろしいですか?


しんたØ:逆に良いの?ありがとう!


-最初に聴いた愛screamの曲が『おでんROCK』だったのですが2nd single『いいやつどまり/月と向日葵』を聴いて良い意味で方向転換したなと思いました。


しんたØ:そうそう。音楽を一緒に楽しみたいという根本的な部分は変わってないんですけど、ジャンルは大きく変わりましたね。


-友達止まりなんですか?


しんたØ:そうなんですよね(めちゃくちゃ小声)。「しんたは良い人だよね」って好きな人に言われた時、この言葉は最強の牽制球だと思いました。


-告白する前にフラれるみたいな?


しんたØ:そうなんですよ。昔好きだった子に「好きな人がいるんだよね」って相談されたことがあって、信じて相談してくれた嬉しさと正直応援したくないなっていう複雑な気持ちになって、そんな時に書いた曲です。



しんたØ:僕、卑屈なんですよね。幸せそうなやつ見てるとむかつくし、友達の楽しそうなストーリー見るだけで病みます。だからなんて言うか「涙拭いて、前を向いて」みたいな曲あんまり刺さらなくて。そんなこと言われたって苦しいもん!ってなっちゃうんですよね。だから同じようになんだか辛いなと思っている人に「こんなやつもいるんだ、こいつよりはマシだな」って思われたいんです。夜とか考えすぎて眠れない人とかにも「こんなやつでも頑張ってるんだな」って気持ちで聞いてほしいです。


-『おでんROCK』は明るい人に、今回の2曲は卑屈な人により届くと思います。


しんたØ:ありがとうございます。ライブハウスに来る人って結構何かしら心に穴があると思っていて、そんな別々の穴が心に空いた人達が同じ音楽というもので心の穴を埋められるライブハウスって最高だなと思っています。


 

インタビュアーあとがき

20歳、高校卒業後の変化した環境にも慣れてくる時期です。バイト終わり春休みに託けて泥酔した大学生とすれ違います。「え、そんな時期にサーキットイベントを企画?!」絶対に大変だったと思います。愛screamの活動も平行しているので尚更。同い年のカッコイイバンドは沢山いますがやれてるイベンターはきっとそこまでいないと思います(いたら教えて下さい)。これからもしんたØの企画するイベントに注目していきたいです。


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